淀姫さん(奈島)
昔、大水が出て下の浜の堤防がきれたとき、神さんが流されてきはったんや。堤防に引っ掛かってたんを誰かが祀らはったんやて。それが淀姫さんで、水を守る神さんやといういい伝えや。それは、木津川に堤防の杉に軒にお祀りしてある。毎年、九月二十三日に淀姫さん祀りをやっていて、屋形におさまっていはる神さんにお菓子をお供えして、神主さんが祝詞(のりと)をあげはる。
昔は、神主さんに宮総代・奈島の氏子などが、皆、白装束で行かはった。ちょうどお彼岸の季節で、堤防の河原にずうっと彼岸花が咲いていてきれいやった。子供はお菓子をもらうのが楽しみやった。