二酸化炭素消火設備の事故にご注意ください

　二酸化炭素消火設備の誤操作や誤作動により、消火剤である二酸化炭素が誤放出され死傷者を出す事故が発生しています。

　城陽市内では、無人の変電所やタワー型の駐車場（昇降機などの機械装置により車両を駐車させる構造のもので車両の収容台数が１０台以上のもの）などに設置されています。

　二酸化炭素を用いた消火設備は、圧縮した炭酸ガスを液体の状態で容器に充填し、放射すると気化して燃焼物を覆い、窒息効果と冷却効果で消火するもので、油火災や電気火災に適していますが、炭酸ガスの人体への影響は大きく、一般的に濃度が３％程度で頭痛、めまいなどの症状が現れ、８％になると昏倒、失神などを起こし、２０％を超えると２０分から３０分で死に至ります。

　誤放出などの事故を防止するため、以下の点にご注意ください。

１　二酸化炭素消火設備の作動

　　「退避警報」のアナウンスが流れ、遅延時間（２０秒以上）経過後に放出、設置された区画内に二酸化炭素が充満します。「退避警報」のアナウンスが聞こえたら、早急にその区画から退避し、絶対に近づかないようにしてください。

２　設備が設けられている付近での工事やメンテナンスなどの実施

　　誤作動や誤放出を防止するため、第三類の消防設備士または二酸化炭素消火設備に熟知した第一種の点検資格者を立ち会わせるなど安全確保に努めてください。また、二酸化炭素消火設備の設置部分や隣接する部分に関係者以外の者が出入りしないよう徹底してください。

　　点検作業などに従事する消防設備士や点検資格者は、消火設備メーカーなどに作業開始前に行う安全対策や作業時、作業後の復旧時に注意すべき安全対策の内容を確認した上で実施するよう徹底してください。

３　建物利用者などへの周知

　　防火管理者や建物利用者などに二酸化炭素消火設備の適正な取扱方法、作動時の対応方法、避難方法などの周知を図ってください。

４　誤放出などが起こった場合

　　すぐに１１９番通報するとともに、設備の保守点検などを行う専門業者に連絡してください。また、設備の設置部分や隣接部分の立ち入りを禁止してください。