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城陽市

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    狐と狸のだましあい

    • ID:6377

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    狐と狸のだましあい(富野)

     かしこい狐とかしこい狸が交際してたんやね。ナッコジサン(若王寺)の狐がだまされた話やなぁ。

     昔の奈良街道は長池から寺田小学校の前を通る道で、電々公社(現NTT)のあるあたりのことですわ。松がいっぱいあって、その街道のことを松林って言うたなぁ。その松林の奥にかしこい狸の一族がおったんですって。人の言葉もわかるくらいかしこい狸で「明日は紀州の殿さんが通らはるさかいに、門をきれいに掃いとかなあかんで」とか「表に干し物したらあかんで」とかいう人の話を狸が聞きましてんて。「こりゃ、うまいこっちゃ」とナッコジサンの狐に便りを出したんですって。

     「明日、化けくらべをしよう。私が殿さんの情列をするさかいに見にきておくれ」てゆうて。「狐さんはどないして化けるんやろうなぁ」と思いつつ、狸は本当の殿さんが通らはるのに自分が化けたみたいにだましたわけですな。「下にー下にー」ていうてね。行列が通って、そして狐がなぁ「うまい化けたなぁ」いうて見とれていると、その行列の一番先頭の若いお供さんがジャガラという音のする杖を落としたんかな。その時、「こんなところに狐がおるわ」て言うて狐を生捕りにしやはったんですって。そして狐が「上手に化けたなぁ」と感心したところをつかまえられたんですって。化けてへんねんね、だますんやね。そしてその晩は狐汁をしやはった。


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