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民話・昔話 庄屋文治郎さんの大岡裁き

[2006年7月28日]

ID:1618

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寝物語りに、おばあちゃんが真に迫るように話してくれはったんです。

庄屋文治郎さんは、一揆のときに加勢しはった訳ですわ。家はけっ所(土地家屋が没収されること)になっていて、子孫はもういやはらしまへんけど。

その文治郎さんが、まぁ言うたら大岡越前さんみたいなああいう役割をしてはったみたいで、その子争いという話だけはよう聞きましたわ。子だくさんの人がね、「次の子はお前んとこもうて」いうことで、おなかにいる間からもう約束が出来たあったらしいわ。その子供がまぁ可愛らしいていうんか、かしこいっていうんか、まぁいい子さんやったらしい。

それで、その子を産んだお母さんが返してくれって言うので、「わしの子や、わしの子や」言うて争うてはんのを文治郎さんが「そんなら今日、どっちが本当の親か聞き届ける。生みの親と育ての親と、力が強いものが本当の親や」と言うて。

そんでまぁ、「どっちが強いか引っ張ってみい」て子供の両手を引っ張らせはったらしいわ。そしたら痛いですわな。子供が「痛い」って言うて泣いたので、育ての親が手を引っ張らずに着物の袖を引っ張らはってん。そして子供の痛いっちゅう声で思わず手を離さはった。「こんで分かった。お前が本当の親や」とそういう決着をつけはったらしい。

その子供が成長して、両方の親に孝行をつくさはったってね。私のおばあちゃんも、もらい子やったですし、ようその話を一生懸命になってしてくれはりました。もめごとには文治郎さんが大岡裁きみたい必ずちゃんと白黒つけてくれはる言うて、あがめはったんやろなぁ。本当にかしこい人やったらしいわ。

その文治郎さんの石碑が極楽寺の無縁仏の中に混じってあったのを、入口に置き直してくれはって、「お寺へ参らはったら、お花の一輪でもお水の一杯でも供えてくれ」って、和尚さんが言うてはりました。

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