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民話・昔話 狐の施行

[2006年7月28日]

ID:1616

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狐の施行

狐のセンギョウ(施行)は、寒い日で二、三升のお揚げの御飯を炊いてそれをナッコウジサンとか、ここらの狐のいそうな浜とかに、置いとくんです。

獣の間にどんな約束ごとがあるのか知らんけども、犬は絶対に食べへん。狐と狸だけが食べるんです。「どこどこのセンギョウ」と大声を上げて夕まぎれにやりましたなぁ。

食べたいなぁと思うぐらい、おじゃことか昆布のだしを出しておいしそうに炊かはりました。お揚げの御飯て決まってましたな。それはひとつも人間様は食べへん。お鍋の底に残りまっしゃろ、それをまたパッとスズメさんにあげます。それくらいして、揚げ御飯を竹の皮に包んで、私でも寒い寒いのに近所の人も来てもらって、センギョウにまわりました。また近所の人がしやはる時には、うちらも応援に行きました。一人や二人ではやっぱり夕まぎれやさかいにね。山とか浜とかについて行ったり、ついて来てもらったこともあります。

私の知ってるかぎりでは八十年くらい前からやってはる。狐が通る場所とか決まってますわ。私は何回も狐を見ましたで、狐は四つ足で走らしませんわ。走るときは足を揃えてカンガルーみたいな跳び方しますわ。そんで自分の山とか関係のあるとこに置きます。餌のある暖かいときにしないで、寒い寒いときにします。ざるを風呂敷にくるんでみんな寄って大きな声で叫ぶんですわ。「うちは木引新聞屋のセンギョウ」と大声をあげてね。そうすると狐が悪いことをしないで、かえって守ってくれるて言われています。

「今日は寒いさかいに、急やけど寒センギョウするさかいに手伝うてくれるか」て近所に言うたりね。この村だけやなしに他もしたはりましたやろな。「クザエモンのセンギョウ」「イザエモンのセンギョウ」とか大きな声で名のってね。

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